・盤質：S、その他状態： ウクライナ 超絶キーボーディスト’04年 5th 輸入盤


ARTENSIONで知られるウクライナの超絶キーボーディストによる’04年5th。今作もインスト作品。


今作は従来のクラシカルさに、少し前に組んだプロジェクト、FERRIGNO LEAL KUPRIJ的なフュージョン・サウンドを盛り込んだ作品。今までの作品とは違ってゲストギタリストが複数人参加しているのが大きな特徴で、George Bellas、Michael Romeo、Michael Harris、Jeff Kollman、Javier Leal、Borislav Mitic、Francesco Fareri、Roger Staffelbachら、超絶ギタリスト好きにはなじみの深いメンバーが参加！


ドラムとベースはVitalij本人がキーボードで演奏しています(コレはホントで、リズム・トラックを実際に演奏して録音している動画があります)。なので、打ち込みみたいなドスドスした機械的な音がするので気になる方は気になるかも。多くのリスナーにとって目玉となるのはSYMPHONY XのMichael Romeoが参加したTr.2でしょう。ヴェートーヴェンのピアノ曲「月光」をモチーフにしたまさに月光メタル！Romeoの流麗なクラシカル・プレイはファン必聴です。


また、Vitalijがこの当時にハマっていたのかよく分かりませんが、キーボードの音がピコピコしたかわいい電子音になっているのが特徴。コレがスペーシーな独特な雰囲気を醸し出していてGood。この音は後のARTENSIONの作品等でも使われていくことになり、彼の一つの特徴となったと言えます。上記の通り、クラシカルなだけでなくフュージョン的な曲もあるので、今までのVitalijの作品にプラス・アルファの別な楽しみがあると言える意欲作。


やっぱり超絶技巧満載ですし、それでいて構築感のあるメロディアスなフレーズの数々は健在なので、超絶でありながらも聴きやすいというVitalijらしさは微塵も変わっていません。キーボードの音とリズム面で合わないリスナーも出てくるかと思いますが、Vitalijのプレイが好きなら、そうは言わずにぜひ聴いてくださいｗ【▲、テクニカル/プログレッシヴ・ウクライナ】