・盤質：S、その他状態： イタリア テクニカル・ギタリスト’01年 8th 輸入盤


イタリアのテクニカル・ギタリストの’01年8th。ヴォーカルにはTales from the Northに参加したKyle Michaelsが参加。


まずかつての作品と違って音質が格段に良くなっていることに驚きます。非常にクリアになって、ギター・サウンドもクッキリと切れ味を増したサウンド・プロダクションにより、B級臭もすっかり無くなっています。Kyleのヴォーカルも以前からパワーこそそこそこあったものの歌メロの盛り上がりに欠ける難点がありましたが、今作はクラシカルなフレーズと速弾きがガッツリとフィーチュアされた王道のネオクラシカル・メタル疾走ナンバーTr.2からしっかりとKyleの歌唱を活かした歌メロになっているのがGood。Tr.3、4等のサビはキャッチーでメロハー好きにもオススメできるほど。


Masiの速弾きの流麗さも増していてかつてのような粗さが無くなっているのが特徴。今までは高速でありつつもあまり丁寧では無いし、イマイチメロディアスさに欠けるのが難点でしたが、今作は高速でテクニカルでありつつもとてもメロディアス。ソロの魅力が大幅に増しています。非常に流麗かつトリッキーな高速ソロが聴けるTr.3は歌メロもドラマティックな名曲。荘厳な静のパートを挿入したTr.4のようなシリアスなスロー・ナンバーも雰囲気が重すぎず歌メロがしっかりとメロディアスなところが魅力的。


ギター・プレイの面でも、音質の面でも、歌メロの面でもとにかく全ての面が素晴らしく良くなっており、かつての「ネオクラシカル・ギターは全部聴きたいという方向け」みたいなマニア向けな内容ではなく、もはや幅広く多くの正統派メタル、メロディック・メタル、ネオクラシカル・メタル・リスナーにオススメできる内容と言えます。これなら国内盤がかつてリリースされたのも納得と言える内容です。


ミドル・テンポのメロディアスな哀愁のナンバーが多いので、RAINBOWやJAMES BYRDなどが好きな方に特にオススメ。疾走感はあまり無いので、パワー・メタル寄りなものが好きな方にはあまり合わないかもしれません。ともあれ、クラシカルでハイテクでメロディアスなギターをフィーチュアしたメロディック・メタルが好きな方には是非とも聴いてみてほしい名作です。【▲、テクニカル/プログレッシヴ、・イタリア】