・盤質：S その他状態：2CD、ケース不良 ドイツ テクニカル・ロック’11年 9th 【規格番号：PRR305】輸入盤


ドイツのテクニカル・ロック・バンドの’11年9th。


2枚組、トータル約98分の大作で、Disc1のTr.1からドラムの手数多いプレイがカッコ良くて痺れます。リズムそのものはストレートなこの曲ですが、豊富なリズム・パターンでセンスあるプレイを連発！ヴォーカルはex:URIAH HEEPのジョン・ロートンを思わせるような、ダンディでよく通る声でとても魅力的。その声が最大限に活かされている歌メロも特筆モノで、爽やかさと叙情性を兼ね備えた秀逸な歌メロに、上記多彩なリズム・パターンのドラムが聴けるTr.1から非常に高い完成度を誇っていて引き込まれます。スネアの抜けが非常に良いのもとにかく素晴らしい！


ドラムが全体的に素晴らしいのはもちろん、メロディックかつグルーヴィ、さらに曲を邪魔しない程度に主張が強いベースも聴き応え抜群で、リズム隊の活躍が印象的な1枚。リフはそんなにハードでは無く、メタル的な強烈な速弾きソロも無く、あくまでプログレッシヴ・ロック寄りなサウンドですが、ドラムの音がハード・ロック的な爽快な爆裂感があるのと、曲によってはハードなリフも聴けるので、メタルであることにこだわらない方には大いにオススメの作品。歌メロが分かりやすく、ヴォーカルがウマいものが好きな方は是非。


時折挿入される笛の音色も非常に美しく、このバンドの個性の一つになっています。Disc1のラストは約20分の大作Tr.6「Island Noises」。持前のドラムの爽快さに、変拍子入りのパート、PINK FLOYD的なアトモスフェリックなパート、疾走パートもあるなど、起伏のある展開で聴き応え十分。神秘的な雰囲気を醸し出す繊細な音のキーボードとギターもまたPINK FLOYDを思わせます。


Disc2のTr.1はジミヘン的なサイケ臭が漂うドリーミーな曲で、Disc2はDisc1よりもアトモスフェリックさの強い曲が多い印象。爽やかさと叙情性を兼ね備えた分かりやすい歌メロをもった曲もあれば、上記のようなアトモスフェリックな曲、起伏のある大作もあり、多彩な楽曲を優れた演奏力で構築する聴き応えのある作品。で、繰り返しになりますが、ホントにドラムが…イイ！！【▲、テクニカル/プログレッシヴ・ドイツ】