・盤質：A、その他状態：ジャケットカビあり、ソフトケース US テクニカル・デス’07年 1st 輸入盤


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USのテクニカル・デス・メタル・バンドの'07年1st。

どうやらMason Gregoryというメンバーが中心人物のようで、この方はマルチ・プレイヤーのようです。以前いたバンドではドラムを担当していたようですが、この作品ではギターとヴォーカルを担当しています。そしてこのタイトルは3人編成で、ツインギター、ツインヴォーカル、そしてベースという編成。ドラムにはゲストを迎えていますが、なんとDECREPIT BIRTH、ODIOUS MORTEMの実力派KC Howardが叩いています。

サウンド的には、低音の初期デス的な汚さを感じるリフと、中音域の不気味な高速トレモロ・リフが主体のブルータル・デス方面の要素が強いテクニカル・デス。非常に目まぐるしく展開する楽曲に、変拍子も出てくる複雑なリズム。さらに、KCによる高速2バスとグラヴィティ・ブラストも登場するアグレッシヴなリズムもサウンドの凄みを引き立てます。

Tr.1のイントロの高速刻みリフから「おぉ！」と思ってしまうくらいのインパクトがありますが、その勢いが全編に亘り保たれているのも素晴らしいところ。ヴォーカルはガテラルとグロウルの2本立てですが、2ndがMason以外のメンバーが脱退して、Masonだけで制作されており、そのヴォーカルがガテラルであることを考えると、もう一人のギタリストがグロウル担当と思われます。

また、高速パートのみならず、重低音のスラミングも交えた展開がある曲もあり、デス・メタルらしさが強いのも魅力。となると、思い浮かぶのがDECREPIT BIRTHの1stですが、あちらとは明確な違いがあります。DECREPIT BIRTHの1stはもっとファスト・パート主体、それどころか大半がブラスト・ビートという、テクニカル・ブルータル…というよりは純粋にブルータル・デスですが、こちらはもっと展開多めで複雑なリズム多めのテクニカル・サウンド。

さらに、DECREPIT BIRTHの1stにはメロディアスさはカケラもありませんが、こちらはすでにメロディアスなギター・ソロが部分的に登場するというのも魅力の1つ。難解でありつつも、リフにはある程度の繰り返しの使用があるため、リフにもリズムにもフックが感じられるのもポイント高いところです。特に、その特徴がよく現れたTr.6や、緩急変化が強烈な非常に目まぐるしいTr.7は名曲。

ということで、ブルータル方面のテクニカル・デスの中でもバランス感覚に優れた内容の1枚。

【▲、デス・メタル/メタルコア・US】