・盤質：B、その他状態：盤曇り US プログレッシヴ・メタル’91年作 輸入盤


USのプログレッシヴ・メタル・バンドの’91年作。

LED ZEPPELLINなどのUKハード・ロック的サウンドやUKプログレ的サウンドを基本にしつつ、そこに多彩なバッキングが面白いギターに、ゴキゴキした音で強烈な速弾きも決める主張強めのベース、まどろみ感のあるまろやかなヴォーカル、ちょっとモヤモヤした音質によるサイケ感のあるプログレッシヴ・メタル。

浮遊感のあるベースとギターのアルペジオがサイケ感を強烈に醸し出すTr.4のような曲もあれば、後半からはテクニカルさが表に出た曲が中心となります。変拍子にギターとベースのユニゾンがあり、展開も多めの8分のTr.6は、スウィープでのハモり・フレーズに、トーンを切り替えてのソロなど実に多彩なソロで驚かせてくれます。テクニカル＆プログレッシヴなこの1曲は間違いなくアルバムのハイライトと言えます。

続くTr.7もお星さまが流れるようなヘンテコなフレーズがイントロから流れるプログレッシヴな1曲で聴きどころ。中間のテクニカルなパートではまたも強烈に流麗なギター・ソロを聴かせてくれます。スウィープの滑らかさは特筆モノ。終盤でジャズになる展開も印象的です。

パーカッシヴなリズムが飛び出したり、鐘の音が入ったり、ワウを聴かせたベースと思われるものが入ったりして不思議な神秘的空間を形成するパートと、テクニカルな動のパートもカッコいい13分の大作Tr.11は強烈なインパクト。とにかく多彩なスケールを使い分けながら多彩なソロを決めるギターは只者じゃないなと思わせてくれます。テクニカルでありつつ個性派で、さらに決して「メタル」からは大きく外れていない絶妙なバランスのバンド。

【▲、テクニカル/プログレッシヴ・US】