・盤質：S、その他状態：デジパック オーストリア 個性派ブラック’14年 8th 輸入盤


オーストリアの個性派ブラック・メタル・バンドの’14年8th。


作品によってはブラック・メタル色の強いアヴァンギャルド・ブラック路線だったり、メタル要素の薄い静のパート中心の路線だったり、はたまたメタル色ゼロのネオフォーク路線だったりするバンドですが、この作品はまず冒頭はメタル要素ゼロのアコースティック路線。アコースティック・ギターとヴァイオリンによる独特なフレーズによる美しい世界が繰り広げられます。いつもと違うところは、今までは基本的に沈み込むようにダークだったのですが、今回はTr.1から飛翔するような爽やかさが感じられるのが特徴。鳥がピヨピヨさえずっていそうで、「朝だぜ！」って気分になりますｗ


続くTr.2もアコギのコード・ストロークを下地に、ヴァイオリンが華麗に舞うサウンドで、こちらはダークな要素もあります。強弱メリハリの効いたアコギのストロークが美しくそして力強く時に繊細でカッコいいです。ということで、同じくアコースティック路線であった6thとはまた違った楽しみがある作品。しかもこの作品はメタル・ナンバーも収録されており、彼らの両極の要素が楽しめる作品と言えます。Tr.4ではメタリックなリフに優雅なヴァイオリンが乗っかりヴォーカルが掠れデス声でシャウトする彼ららしい曲が聴けます。


前作のようなメタル路線の彼らの作品を期待すると、「あれ？」な感じかもしれませんが、以前出たようなアコースティック、ネオフォーク系のタイトルが好きな方にオススメの1枚。相変わらず相当な個性派です。

【▲、ブラック・メタル・オーストリア】