・盤質：S、その他状態： ノルウェー ヴァイキング・メタル’01年 6th 輸入盤


ノルウェーのヴァイキング・メタル・バンドの'01年6th。

前作でその片鱗を見せたシャーマニックで混沌とした雰囲気のプログレッシヴ・サウンドを磨き上げ、唯一無二のヴァイキングの精神的世界を表現してみせた大名盤。Tr.1のイントロから得体の知れない浮遊感を醸し出しており、その後の先の全く読めない展開にも圧倒されます。ブラスト・ビートにトレモロ・リフとブラック・メタル的要素を下地にしつつここまで独特なサウンドを生み出してしまったセンスに驚愕させられる1枚。

キャッチーで邪悪なリフに、ヘヴィなパートから透明感と浮遊感溢れるギターに切り替わる展開が秀逸なTr.2「The Voices」、浮遊感がありつつ非常に呪術的でポスト・ロック系とも違う独特すぎるTr.4「Hollow Inside」等強烈なインパクトを残す曲がズラリと並んでいます。メロトロンの導入も実にハマっており、呪術的で混沌とした世界観が広がっていきます。メロトロンを導入してもただの'70年代プログレっぽくなっていない辺りがまた見事。

そしてラストはトラッドの「Sigmundskvadet」ですが、アルバムの雰囲気に合わせた混沌としたアレンジで聴かせるENSLAVED的な「Sigmundskvadet」となっており、他の人達が演奏しているのと聴き比べてみると非常に面白いです。

このようにブラック・メタル的な邪悪さを下地にしつつも実験性に満ち溢れた彼らのサウンドのターニング・ポイントになったとも言えるであろう重要で個性的な1枚です。単純に変なサウンドが好きな方、変でありつつメタル的なヘヴィさ、アグレッシヴさがあるものが好きな方には非常にオススメ。真にプログレッシヴと言っていいメタル作品です。

【◆、ブラック・メタル : 1201円以上・ノルウェー】