・盤質：A、その他状態： オランダ 元ELEGYの(Vo)イアン・パリーらによるテクニカル・メタル・プロジェクト'03年作 輸入盤


ELEGYに参加していたことで知られる実力派ヴォーカリスト、イアン・パリーによるメロディック・メタル・プロジェクトの'03年3rd。


前作まではドラムにはELEGYのダークが全面参加していましたが、今作ではKAMELOTのケイシー・グリロが参加。さらに、ギターもパトリック・ロンダットは参加せず、マイク・クラシアクやサシャ・ピートらが参加。VANDEN PLASのステファンは今作にも参加しています。


作風にも変化が見られます。1stはテクニカル/プログレッシヴ色は薄い、叙情メロディック・メタルといった作風でしたが、2ndではリズム面に多少捻りが出てきてテクニカル・メタル色が加わりました。そしてこの3rdではTr.1から一気にテクニカル・メタル色の濃い、リズム面がテクニカルな曲を聴かせてきます。


全体的にもリズム面に捻りを持たせた曲が非常に多く、変拍子の使用はさほどでもないものの、アクセントをズラしたトリッキーなリズムで楽しませてくれます。イントロの時点ではストレートに来るか？と思える曲でも、すぐにテクニカルなリズムが飛び出したり、展開も多めになっていたりと一筋縄ではいかない作風になりました。


一方で、曲は決して長くは無く、相変わらず5分前後です。また、イアンのヴォーカルの出力が1stの頃と比較すると少し弱くなったかなぁ？と感じてしまうのも事実。さらに、テクニカルになる一方で、1stの頃ほどのストレートに叙情的な歌メロは少なくなっているのも事実です。


個人的にはテクニカルなメタルが好きなので、この作風の変化は大歓迎ですし、今作も今までと変わらないテクニカルでメロディアスなギター・ソロも満載されています。歌重視の方で、1stの感じが好きだった方には少し微妙な変化と言えるかもしれません。2ndを聴いて、「う〜ん、もう少し思い切ってテクニカル方面に行ってくれてもいいよ」と思っていた方には是非とも聴いてみてほしい1枚。【▲、テクニカル/プログレッシヴ、・オランダ】