・盤質：B、その他状態： ドイツ 正統派/パワー・メタル’14年 3rd 輸入盤　


ドイツの正統派/パワー・メタル・バンドの’14年3rd。


実質的1曲目Tr.2や3こそ爽やかなHELLOWEENみたいなメロパワ・サウンドですが、総合的には哀愁の正統派/パワー・メタルというのが妥当なサウンド。そしてとにかく特徴的なのが汚い声質のヴォーカルｗ　ある意味ドイツらしいと言える、ダミ声でガナりながら歌うヴォーカルはかなり好みが分かれるでしょう。ただ、パワフルさと安定感はあって実力は十分にあるヴォーカルです。演奏も全体的に安定感があり、抜けの良いドラムや速弾きも聴かせるベースと各プレイヤーに聴きどころがあるのが魅力。


最大の聴きどころは各曲でアグレッシヴかつテクニカルなソロを決めてくれるギター。MEGADETH時代のマーティみたいなフラッシーな速弾きと、タッピングを大々的に駆使したトリッキーなソロ、さらに哀愁のメロディを織り交ぜたソロは非常に聴きごたえがあります。曲そのものは決して複雑なことはありませんが、部分的に変拍子を入れたり、テンポ・チェンジをしてみたりとちょっとしたギミックがあるのもポイント。


スネア裏打ち疾走曲はほぼ無いですが、IRON MAIDEN、JUDAS PRIEST的なアップ・テンポ・ナンバーが中心で疾走感もほどほどにあるのも魅力的。上記の通りヴォーカルはかなり好みが分かれる声質をしていますが、むしろ汚くガナるタイプのヴォーカルが歌う安定感ある正統派メタルが聴きたい方には非常にオススメの1枚。


なお、ヴォーカルの声質は、グラハム・ボネットを思わせるようなところもあれば、ピーヴィをより汚くしたような印象もあり、ピーヴィにウドのシャリシャリな掠れ具合を加えたような印象もありのそんな個性的な声です。

【▲、HM/HR、、・ドイツ】