・盤質：A、その他状態：薄いキズ、’12年Nuclear War Now! Productions新ジャケ仕様再発盤 オランダ ドローン/スラッジ’04年 1st 輸入盤　


オランダのドローン・ドゥーム・バンドの’04年1st。


まさかのギター・レス、ツイン・ベースという変則的な編成。さらにキーボード入りの4人編成です。さらにはアルバム1枚で65分06秒の大作1曲という超絶大作主義。ノイズ塗れの重低音ベース・サウンドに、雷鳴の如く轟く切れ味と重みのあるスローなリズムのドラムが呪術的な空間を生み出す激遅ドローン・ドゥーム・サウンド。なお、ヴォーカル入りで、邪悪なグロウルを聴かせてくるので、ドローン・ドゥームの中でもデス・ドゥーム色のあるところが特徴的。気が狂ったような言葉にならない叫びを上げるディプレッシヴ・ブラックのヴォーカルみたいな場面もあります。


ギターが無い分ズッシリとのしかかるような感じは控えめですが、ズゥゥウウ〜〜んと引き摺るように重苦しいサウンドはやはりインパクト大。当然のごとくメロディアスさは一切無く、ひたすらに不穏で不気味なサウンド。また、スローなリズムながらもドラムがかなり自由に叩いているのも特徴的です。そして曲そのものも変化は非常に少ないものの、ゆっくりと変化をしていき、初めのうちはキーボードは目立ちませんが、20分辺りからベースと同じフレーズでふわ〜っとした音で上空を漂うようになりますし、27分辺りから少し演奏が激しくなっていったり、31分くらいからリフがリフらしい形を見せるようになったりしてきます。


長い長い時間をかけて少しずつ変化していく重低音ドローンやスラッジ系のサウンドが聴きたい方にオススメ。非常にマニアックな内容ですが、このテのサウンドが好きな方にはオススメできる上質な1枚です。【▲、ゴシック/ドゥーム・オランダ】